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日本ブレーキ株式会社

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意外に身近な摩擦とブレーキの話

動く機構のあるところには必ず止める仕組みがある
自動車やオートバイだけに限らないブレーキの存在

自動車のスピードを落したり、停止させるのに使う装置が「ブレーキ」ですが、なぜブレーキを掛けると自動車は止まるのでしょう? ブレーキは、摩擦を利用してタイヤの動きを止めます。自動車のブレーキとして一般的な「ディスクブレーキ」を単純化すると、下図のようになります。ブレーキペダルを踏むと、ブレーキキャリパーに組み込まれているブレーキパッドが、タイヤと一緒に回転しているディスクローターを両側から押さえ込むことでタイヤの回転を落し、車が止まります。

ディスクブレーキとその構造ディスクブレーキとその構造

ディスクブレーキとその構造

それを科学の目で見ると、車の運動エネルギーが、ブレーキの「摩擦」によって熱エネルギーに変換され、発生した熱をブレーキが吸収することで車が止まります(タイヤと路面の間の摩擦も関係しますが)。ディスクの回転を止めるブレーキパッドの摩擦力(滑りやすさや滑りにくさ)は、その材質と形で大きく変わります。ボールペンやゴルフクラブのグリップに凸凹のあるゴムを使うことで滑りを止めて握りやすくしたり、ふすまの溝にツルツルした敷板を貼り付けて滑りをよくしたりというのが、それです。

ブレーキというと、自動車やオートバイに限定されるイメージがありますが、こうした摩擦のコントロールは、自動車だけに限らず、幅広い分野で応用されています。たとえば、電気洗濯機。ドアを開くと脱水槽の回転が急停止するように設計されていますが、これにもブレーキの技術が活かされています。

意外なところでは、釣り竿のリールがあります。釣り糸に掛かる力を制限するために、ブレーキのユニットが内蔵されています。リールには、魚を引っ張り上げるために、釣り糸をしっかりとキープするだけでなく、魚が引く強い力で糸が切れないように、糸を引っ張る力が限界ギリギリに達すると、スプール(糸巻き)に内蔵されたブレーキが滑って糸をリールから開放する仕組みが必要になるのです。

最近では自動車メーカーを始め、さまざまなロボットの研究開発が盛んですが、ここにもブレーキが欠かせません。たとえば、産業用ロボットの腕は、ステッピングモーターと呼ばれる精密な駆動装置で制御されますが、腕を正確な位置で止めたり、重い物をつかんだりといった動きの制御の裏側には、ブレーキによる摩擦のコントロールが介在しています。

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